チームとは何だろう? その⑤
これまで、チームの特性を、大雑把に見て、ミッション型とバリュー型に分けて考えてみた。これはあくまでも、大雑把にみただけなので、実際のチームはもっと複雑である。
筆者は、企業変革パートナーという職業柄、クライアント企業の変革タイミングで活動することが多い。しかし、自身が所属している組織は、変革期ではないことも多い。
変革期は、組織内の変化が激しい。変革をしていないとき、つまり安定期は、組織内の変化は小さい。安定期は、変革期で変革したものをどんどん効率的なオペレーションに洗練させ、小さな最適化を繰り返し、できる限り最小アウトプットで最大のアウトプットを出すことが重要となる。そのようなフェーズでは、バリュー型が良いと思われる。みんなで仲良くコンフリクトなく平和に一歩一歩進むのである。組織構造も計画統制モデルを進めやすい官僚的な構造になってゆく傾向が強い。
逆に変革期は平和な日々から戦時に突入するので、仲良しよりは、ぶつかり合って短時間に白黒をはっきりさせて進むことが重要にもなる。
そしてそれは、50年前にはあまり重要とされなかった動きなのかもしれない。近年の不確実性の高い変化の激しい環境では、素早く動かなければ環境適応が遅れる。なので、変革中のアウトプットが一時的に減る期間を長々と続けることは企業の存続にかかわる。できるだけ素早く変革して、次の安定期を目指す。そのための、未来のためのぶつかり合いだ。目的を達成することに重きをおいて、仲良しクラブの心地よさから飛び出さなければならない。ミッション型だ。
そして、素早く動くためには、現場が自律的に判断して動くことが望ましいことが多い。官僚的なトップダウンでの計画統制モデルでは、現場で起こっていることを一旦上長へ上げて、その上長による判断を待ってから動くことが多い。その時間は、変革期にはほとんど必要のない時間であり、変革のさまざまな動きを低下させてしまう。もちろん、重要で大きな判断が必要なこともあり、その場合は現場だけでの判断では難しいこともあるのだが。
中長期的には、このバリュー型とミッション型が、企業組織の中の、色々なところで、交互にフェーズが訪れ繰り返す、そんな状態なのだと考えられる。